2025.06.11
NEWS
ブログ工具摩耗の種類と見分け方とは?
~現場で役立つ、刃物の“寿命サイン”~
「なんか最近、寸法がズレるな…」 「バリが増えた」 「加工音が変わった」その原因、もしかすると“工具の摩耗”かもしれません。
今回は、加工現場でよく起こる工具摩耗の種類と、その見分け方について、わかりやすくお伝えします!
◆工具は“削る”ことで、自分も削られる
切削工具(ドリル、エンドミル、バイトなど)は、金属を削るたびに、少しずつ摩耗していきます。
摩耗を放置すると… 寸法不良 面粗さの悪化 バリ発生 刃先の欠けや破損といった不良につながります。つまり、「刃物の状態管理」が品質のカギなのです。
◆主な工具摩耗の種類と特徴
🔹 フランク摩耗(側面摩耗)
【特徴】刃の側面がすり減って、寸法がズレやすくなる
【見分け方】エンドミルやバイトの“側面がテカテカ”してたら注意!
🔹 クレータ摩耗(すくい面摩耗)
【特徴】切りくずが当たる面が、クレーター状にへこむ
【見分け方】工具の上面に“くぼみ”や変色があれば要交換
🔹 刃先チッピング(微小欠け)
【特徴】目に見えにくいけど、刃先がかけている状態
【見分け方】バリが増えた、加工面が荒れてきたらまず疑う!
🔹 切りくずの溶着・摩擦熱による変色
【特徴】刃先にアルミや鉄がくっつき、加工が不安定に
【見分け方】チップや刃先に“金属がこびりついている” or “青く変色”
◆現場で使える“摩耗チェックのコツ”
🛠️ 音に注目:いつもと違う“シャー”音、“ガガッ”という異音は摩耗のサイン。
🛠️ 加工面をチェック:ツヤが鈍くなった、ザラつきが増えたら要注意。
🛠️ バリ・カエリの増加:加工直後に“手で触ってわかるバリ”が出てきたら、そろそろ交換タイミング。
🛠️ 寸法変化:「連続加工してたら寸法がズレてきた」=摩耗進行中の合図。
◆摩耗との付き合い方=工具寿命管理
加工個数で交換サイクルを設定(例:100個で交換) 加工時間を記録しておく(連続運転の際に便利)
摩耗が早い箇所はコーティング工具などを検討・定期交換ができれば、不良ゼロ・止まりゼロにもつながります!
◆まとめ
工具の摩耗は、目に見えにくい“加工不良の原因”。 だからこそ、音・面・バリ・寸法など、“五感とデータ”でしっかり見分けることが大切です。
当社では、加工条件と摩耗状況を社内で共有し、最適な工具選定と寿命管理で安定した加工品質を実現しています。
「刃物がもたない」「最近バリが多い」…そんなお悩みがあれば、ぜひ一度ご相談ください!