2025.06.11
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ブログ加工品のコスト構成とは?価格交渉の前に知っておきたい基礎知識
価格交渉の前に知っておきたい基礎知識
「もう少し安くなりませんか?」営業や調達の場面でよく出てくるこのひと言。
でも、実は“何にコストがかかっているのか”をきちんと理解しておくことで、交渉も、提案も、もっとスムーズになります。
この記事では、加工品のコストがどう構成されているかを、やさしく解説します!
◆加工品の主なコスト内訳はこれ!
加工品の価格は、ざっくり分けると以下の5つの要素でできています:
材料費 → 材料そのものの仕入れ価格+歩留まり(ロス)含む
加工費 → 実際に削ったり穴を開けたりする工程の費用
工具費 → エンドミル、ドリル、インサートなどの刃物の消耗分
段取り・検査費 → セットアップ・芯出し・寸法検査などの作業時間
間接費・利益 → 設備償却、人件費、管理費、利益 など
◆コストに影響する“隠れたポイント”
🔍 数量(ロット)が少ないと、割高になる!
段取りや検査は1個でも10個でもほぼ同じ。少量になるほど1個あたりの負担が大きくなります。
🔍 精度や公差が厳しいと、加工時間も増える!
「±0.01mm」や「真円度0.01」などの高精度指示は、工具選定・測定工数・仕上げ時間が増え、コストUPに直結。
🔍 材質によって工具コストが変わる!
アルミと焼入れ鋼では、工具の寿命や加工速度が全然違うため、工具費にも差が出ます。
🔍 形状が複雑=加工工程も多い
穴の数、溝の深さ、曲面の有無などでプログラムや加工時間が大きく変わります。
◆価格交渉の前に考えたい3つの視点
「何にコストがかかっているのか?」を理解する → 加工者と共通言語を持てると、無理な要求にならない
「変更できる条件はないか?」を探す → 精度緩和、材質変更、数量まとめなど、コスト低減の糸口が見つかることも
「相手の事情も尊重しつつ話す」ことが大切 → 一方的な値下げ要請は信頼を損ねる場合も。根拠ある交渉こそが本当のパートナー関係
◆まとめ
加工品の価格は、単なる“数字”ではなく、現場の手間・技術・設備・ノウハウが詰まった結果です。
価格交渉の前に、まずは構造を理解することが信頼の第一歩です!