2025.06.11
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ブログなぜIATF16949が必要なのか?機械加工における品質管理の国際基準とは
機械加工における品質管理の国際基準とは
「IATFって…ISOの一種?」「なんでそんなに厳しいの?」
自動車関連の部品加工では、“IATF16949”という国際基準の名前をよく耳にします。
今回は、このIATF16949がなぜ必要なのか?機械加工の現場で、どんな意味を持つのか?
わかりやすくお届けします!
◆IATF16949とは?ざっくり言うと…
簡単に言えば、**「自動車業界向けの超ガチな品質管理ルール集」**です。
正式には、ISO9001をベースに、自動車業界特有の要求を追加した品質マネジメントシステムで、
世界中の完成車メーカー(OEM)やティア1が求める必須認証です。
◆なぜそんなに厳しいの?
自動車は「命を預ける製品」です。だから、1個のネジ、1枚のブラケットでも不良は許されません。
しかも、1日数千個単位で部品が流れる海外工場とも連携が必要
トレーサビリティ(誰がいつ作ったか)も絶対必要
つまり、「世界で同じ品質」を実現するための仕組みづくりが求められているのです。
◆機械加工の現場では、こんな対応が求められる
🔧 工程FMEAの作成(リスク分析) → どの工程でどんな不具合が出そうか?あらかじめ洗い出して対策します。
🔧 SPC(統計的工程管理) → 加工寸法のバラつきをデータで常時監視。異常が出る前に検知します。
🔧 作業標準書と教育訓練 → 誰がやっても同じ品質になるよう、手順や教育もルール化。
🔧 変更管理・異常時の即時報告体制 → 「材料が変わった」「設備が変わった」もすべて記録・連絡が必須です。
◆営業目線では、どんなメリットがある?
大手自動車メーカーに取引可能な体制があることを証明できる
品質トラブルの再発リスクが低い=信頼につながる
海外案件でも評価されやすく、グローバルな仕事のチャンスが広がる
要するに、**「取引条件をクリアする“パスポート”」**のような役割なんです。
◆まとめ
IATF16949は、ただの“お堅い認証制度”ではなく、
「事故を防ぎ、信頼をつくり、世界とつながる」ための品質ルールです。
機械加工業にとっては少しハードルが高く感じるかもしれませんが、その分、お客様からの評価は高く、“選ばれる理由”になる強力な武器にもなります。
当社では2019年にIATF16949を取得し、自動車向けの厳しい品質要求にも柔軟に対応しております。 お困りの際は、ぜひご相談ください!